社労士 選択式の足切り対策

社労士 選択式の足切り対策1点に泣かないための戦略

社労士試験でいちばん多くの受験生を苦しめるのが、選択式の基準点(足切り)です。 総合点で合格ラインを超えていても、1科目でも2点以下なら不合格。 この理不尽さこそが、合格率5〜7%という数字の正体です。ここでは、その1点を落とさないための考え方を整理します。

選択式の基準点(足切り)とは

選択式は8科目 × 各5点=40点満点。合格するには、 総合点で一定ライン(例年25点前後)を超えることに加えて、全科目で3点以上を取る必要があります。

つまり「7科目で満点を取っても、1科目が2点なら不合格」。これが足切りです。 択一式にも各科目4点以上という基準がありますが、択一は1科目10問あるため取り返しがききます。 対して選択式は1科目5問しかなく、運の要素が強い——だからこそ戦略が要ります。

救済(基準点の引き下げ)はどれくらい入るのか

あまりに難しい科目があった年は、基準点が2点に引き下げられる「補正」が行われます。直近4年の実績は次のとおりです。

年度補正された科目備考
2025年(第57回)労災・労一・社一3科目で2点に引き下げ。合格率5.5%
2024年(第56回)労一1科目で2点に引き下げ
2023年(第55回)なし選択式の補正は行われず
2022年(第54回)なし補正なし。合格率5.3%と厳しい年

※ 補正は毎年必ず行われるものではなく、対象科目も年によって異なります。「救済があるはず」と期待するのは危険ですが、 手ごたえが悪くても合格発表まで諦める必要はない、というのも事実です。

補正が入る条件。公表されている考え方では、その科目で基準点以上を取れた受験者の割合が一定水準(おおむね半数)を下回った場合に、 基準点が3点から2点へ引き下げられます。つまり「自分だけができなかった」のか「全員ができなかった」のかで運命が変わるということです。

補正が入りやすい科目。過去10年で見ると、健康保険法が最も多く5回、次いで労働一般常識・社会一般常識がそれぞれ4回程度の補正実績があります。 一般常識に加えて健保も「事故りやすい科目」だと知っておくと、本番で1科目崩れても冷静でいられます。

足切りを回避する4つの戦術

① 分からない問題は「消去法 → 語感」で必ず埋める

選択式は20語の候補から5つを選ぶ形式。完全に知らない論点でも、明らかに文脈に合わない語を消していけば2〜3択まで絞れます。空欄のままでは0点確定ですが、埋めれば当たる可能性が残ります。基準点3点のうち、この「粘って取る1点」が合否を分けます。

② 用語の暗記より「条文の言い回し」に目を慣らす

選択式は条文からの空欄抜きが中心です。普段の学習でテキストを読むとき、数字・期間・「〜以上」「〜を超える」といった言い回しに線を引いておくと、本番で不自然な語を見抜けます。

③ 一般常識(労一・社一)は捨てない、でも深追いもしない

補正が最も入りやすいのが労一・社一です。裏を返せば、多くの受験生が取れていないということ。白書・統計の頻出テーマだけ押さえ、あとは他科目で確実に点を取る戦略が現実的です。

④ 1科目10分、迷ったら飛ばして戻る

選択式は80分で8科目。1科目10分が目安です。1つの空欄で5分悩むと、後半の科目を落ち着いて読む時間がなくなります。分からない空欄は仮マークして先へ進み、全科目を一巡してから戻りましょう。

管理人の実感:選択式は「知識量」より「粘り」

管理人(メカとら)が9ヶ月で合格したとき、選択式で満点だった科目はひとつもありません。 それでも受かったのは、全科目で3点を死守したからです。

本番では必ず「見たことのない論点」が出ます。そこで「知らない=終わった」と諦めるか、 残り時間で消去法を尽くすかで、1〜2点は変わります。選択式は満点を狙う試験ではなく、全科目で3点を積み上げる試験だと割り切ると、対策の焦点がはっきりします。

日々の学習では、テキストを読んだあとに「この条文が空欄になったら埋められるか?」と自問する癖をつけてみてください。 インプットが選択式仕様に変わります。

よくある質問

Q. 社労士試験の選択式の足切りとは何点ですか?

A. 原則として各科目5点満点中3点以上です。1科目でも2点以下だと、総合点が合格ラインを超えていても不合格になります。

Q. 救済(補正)はどの科目に入りやすいですか?

A. 過去10年では健康保険法が最多(5回程度)で、労働一般常識・社会一般常識が続きます。2025年は労災・労一・社一の3科目で2点に引き下げられました。ただし2022年・2023年のように補正がない年もあります。

Q. 選択式で1科目2点でした。もう不合格ですか?

A. その科目に基準点の引き下げ補正が入れば合格の可能性が残ります。過去にも補正で救われた受験生は多くいます。合格発表まで結果は確定しません。

Q. 選択式の時間配分はどうすべきですか?

A. 80分で8科目なので1科目10分が目安です。迷った空欄は仮マークして先に進み、全科目を解き終えてから戻る方法が安全です。